ドイツのハーメルンはとても良い所だった。
ハーメルンの笛吹きの話しは日本で知っていたけれど、
まさか実際に行くとは思っていなかった。
ハーメルンにはドイツ人の友達、アレックスが住んでいて、
彼の友達にも会って、カフェでパンケーキを食べたり、
一緒に飲んだり、料理をしたり、モノポリーゲームをやったり、
異様にまずいドイツ料理を食べたり、小さな城に行ったりした。
その都度、一生懸命に説明をしてくれるアレックスはとても優しかった。
そして、何も言わずに町の昔話の本を勝手に買ってくれた。
全く欲しくなかっただけに、逆に嬉しかった。
彼はもうIT関係の会社に勤めて、その小さな町で自立した生活を送っている。
ヨーロッパのアパートは基本的に広い。
日本だったら、4人家族が住めるくらいの広さの所を一人で住み、
家具もキッチン用具も、どれも使い易くてセンスが良かった。
黒、グレー、茶色ネコが三匹いて、歩くと後ろを付いてくる人懐っこいネコだった。
ゆっくりした時間を過ごしていたけれども、時間は経ち、
最後の夜は、来月からワーホリで日本に行くというアレキシーも加わって、
アレックスの家でDVDを見た。
ドイツのホラー映画を見終わって、なんだか良い気分がしなかったから、
もっと明るい映画を見ようといい、アレキシーが棚からアメリを取り出すと、
それはまだカバーも開けられていないDVDだった。
これみようよ、とアレキシーが言うと、それは駄目だとアレックスは言う。
初恋の思い出の映画らしく、そっとしておきたいらしい。
come on!とアレキシーが言って、あとはドイツ語でなにかしゃべった。
すると、突然アレックスが真顔になり、DVDでアレキシーの足をたたいた。
全然いたくないよー、とアレキシーもまた余計なことを言うと、今度は大分強く
すねをたたいた。アレキシーはやり返さなかったから喧嘩にはならなかったけれど、
気まずい空気が流れ、しばし沈黙。
するとアレックスは、初恋の話、一緒にピザを食べてそれがすごくまずかったこと、
一緒に20時間眠ったこととかを、笑いながら話した。
でも、その笑顔はすぐに消え、憂鬱な顔になり、ネコを抱いて黙ってしまった。
アレキシーは車で帰って行った。
なんでアレックスが実家に帰らないのか、なぜ初恋の思い出にそこまで執着するのか。
髪を黒とブロンドにし、全身黒の服を着ているのは、それと無関係では無いだろう。
それは彼を守るなにかなのかもしれない。
そして、ネコを溺愛し、友達に愛情を注ぐ彼自身が一番求めているのは、人からの愛なんだと思う。
壁に飾ってある、高校卒業の時に親友と取った写真の中で笑うアレックスを見て、
なんだか切なくなった。その親友はもうシングルマザー。
僕たちはホントに家族みたいだから、いつか一緒に住もうって言ってるんだ。
僕は育ての父親になるんだよ、ホントに家族みたいなんだよ。
彼は自分の居場所を探している。
帰りの電車に乗るとき、アレックスは涙目でまた来てね、と言った。
良い旅でした。
写真アップしたいのですが、
昨日クラブで酔っぱらい、友達の車に携帯とカメラをおいてきたので、
また今度。
謎に金持ちのインド人の女の子。なぜかベンツ所有。
ジントニック1杯1200円。高!!
ciao
4 件のコメント:
いい話ね。
こちらは明日から屋久島・鹿児島旅行へ行ってきます。
この年にして初めての一人旅だから(受験では色々行ってるけど)、何か起こる気がしてならないわ。
レンタカー、若葉マーク10枚くらい貼ろうと思います。
では。
なつき
やっぱり、体育倉庫呼び出しの可能性は
大分高いと思う、うん。
踏切はとまる必要ないよ、うん。
have a good trip!!!!! うん。
そう言えば、最近環境問題についてどう思ってる?
しんみりしちゃったよ。愛されたいよね。
愛なんて言葉、でかいけど、
人ってそれが欲しくておかしな行動取ったり、
努力できたりするんだなぁと思うこの頃です。
お互いグッドラック
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